解析魔法少女美咲ちゃん マジカル・オープン!
はい、いつもの「萌える解説書」レビューです*1。今回の本は「解析魔法少女美咲ちゃん マジカル・オープン!*2」。今をときめく萌え解説書出版社「秀和システム」から刊行された、今最も新しい萌える解説書です。ちなみに著者の方の日記はd:id:yaneuraoです。
で、まず最初に断っておきますけど、あたしプログラミング方面は疎いので内容にはあまり興味を持てなかったです。しかし、かと言って「プログラミングをやっている人に役立つ本かどうか」というのもビミョーな気がします。冒頭の説明によると、
本書の目的は「どうすれば自分の作成したソフトウェアがクラックされずに済むか」だとか「クラッカーたちはどのような手法でソフトウェアを解析するのか」を解説するものであって...
と書いてあります。うーん、これが目的でも読者層は限られてくるような・・・。ただ、本の帯には「アセンブラの入門書としてもオススメ」とも書いてあるので、そっちのお勉強をしたい人にはいいのかもしれません。でも、本文には「WindowsのAPIがどーのこーの」と出てくるので、これもどうかなーとは思いますが、やはり自分のプログラミングとWindowsの知識が乏しいので、よくわからないです・・・。
さて、それでは肝心の中身です。主な登場人物は「お兄ちゃん」と、その妹の「美咲ちゃん」。で、これだけだと「お兄ちゃんが手取り足取り妹に逆アセを教えるのかなー」と思ってしまいますが、なんとこの本では妹の美咲ちゃんがお兄ちゃんに教えるというストーリーになっています。斬新!(笑)。でも・・・本のタイトルに「魔法少女」とついているのに、魔法少女じゃない?*3のはちょっと不満。やっぱり、魔法少女と付くからには、華麗な変身と魔法を使ってもらわないとー(笑)。
この手の本の重要なファクターである萌え絵も章扉にぽつぽつ似たようなのがあるだけで、萌える解説書にしてはかなり少ないですね。それと気になったのは本文の構成。登場人物による会話が全てで、コラム部分など一部を除いては(萌え萌えうにっくすのように)ふつーのテキストで書かれてある部分は皆無。これはこれで「萌え本!」というものを見せ付けられているようで独自性はあるのかもしれないけど、やっぱりちょっと読みにくいような気がします。このぐらいの硬派(?)なテーマを扱っている「CPUの創り方」は、本文は普通の文にして分かりやすく書いてましたよね。個人的にはあんな感じの方が「技術書」としては好きです。
ということで唐突だけどまとめ(笑)。前に「魔法のトンネル SoftEther」の時にも触れたけど、単なる「萌えキャラ配合の解説書」というだけではなくて、実用的な使い方(とうか、本来は「解説書」なんだから実用性がないと困りますよねぇ)ができるような方向を目指すのであれば、この本はちょっと(萌えSoftEther本同様)バランスを失っているように見えました。ただし、その点を除けば、図は多いし、巻末付録もそれなりに使えるレベルになっているし、解説を読みこなせれば学習に使えそうです。萌えるアセンブラーな人は是非揃えておきたい一冊です(笑)。
追記。
そうそう、著者のやねうらお氏の日記を改めてじっくり読んでみて気づいたけど、この本、表紙カバーを外すと・・・わははは!!(そういやこのチェック忘れてたヨ)。この機能は今後もぜひ標準装備にしていただきたいところ(笑)。